この記事は、田鎖マンドリン製作所の桜モデルのレビューです。
田鎖マンドリンとは?
マンドリンといえばカラーチェ、落合などなど多くあります。その中に田鎖はエンベルガー型のマンドリンを製作しています。
田鎖製のマンドリンは、盛岡市に工房を構える田鎖マンドリン製作所で製作されています。マンドリンの特徴は、エンベルガー型です。イタリアの工房から譲り受けた機材から製作しています。
詳しくは、田鎖マンドリン製作所のホームページを確認してください。現在製作しているのは、タクサリマンドリンX1、桜、竜飾り無しモデル及び竜飾り有りモデルです。マンドラも竜飾り無しと有りの2機種あります。以前はチェロもありましたが、ラインナップから消えています。
盛岡で製作しているためか、東北地方の奏者を中心に使われているように思います。とはいえ広島にも田鎖を愛用している奏者は多いです。自分もその一人です。
マンドリンの購入を考えるなら、候補に上げて良いマンドリンです。
エンベルガー型のマンドリンが国内で入手できる。
竜飾り無しモデル
田鎖マンドリンのスタンダードともいうべきなのが竜飾り無しモデルです。エンベルガータイプでデザインも音色も良いです。
自分は、落合のマンドリンを使っていました。次のマンドリンが欲しくなり、探していたところ、先生から田鎖のことを聞きました。当時は、製作所を立ち上げて間もなかったためか、知名度はなかったです。
先生が田鎖マンドリンを所有していたため、試しに弾かせてくれました。第一印象はとにかく重いということ、どんな木材を使えばこんなに重くなるの?と思いました。弾いてみたら、良い音色じゃないか!これがエンベルガーの音色か!と惹きつけられました。
購入しようと決意したら、2年待ち・・・手作りのマンドリンは製作に時間がかかるのはやむをえないですが2年待ちとは・・・しかし、キャンセルがあり半年で購入することができました。
購入したのは、竜飾り無しモデルです。デザインは現在も変わりませんが、小さなところでは変更があります。私が気が付く限りではペグが変わっています。初期は透明感があるオレンジでした。私が買ったNo63は黒です。現在は白のはずです。ペグの製作メーカーの都合だと思いますが。黒のペグは気に入っています。
ネックの形がエンベルガータイプです。
推測ですが、現在の竜飾り無しモデルとは、ネックの厚みが異なるのではないかと思います。桜と比べると初期の竜飾り無しモデルはネックが細いです。
ネックが細い太いは演奏に関係あります。ネックが細いと1から4 弦の間隔が狭くなりますので、コードが押さえにくく感じます。一方、ネックが太いとコードは押さえやすく感じます。ただし、ストレッチが必要なフレーズは指が届かないので弾くにくくなります。
マンドリン独奏では、コードも出ますしストレッチのフレーズもあります。ネックの太さ細さがどちらが良いと一概には言えません。
ネックの太さは演奏に直結する。
試し弾きで確認するのが一番
桜モデル
田鎖マンドリンの桜モデルはナポリ型で良い音色がでるマンドリンです。合奏、独奏どちらも使えます。
田鎖マンドリンの「桜」モデルは、ラインナップの中でも新しいマンドリンです。エンベルガータイプの竜飾り無しモデルがローマ型なら桜はナポリ型です。
ナポリ型は、シンプルな形状で弦交換がしやすいです。エンベルガーの田鎖さんはローマ型しか発売されないと思っていましたので、ナポリ型が販売されて興味がでてきました。音色は良いことはしっていたので、外見だけで購入に値すると思いました。
実際に弾いてみると予想以上に良い音色でした。外見に惹かれましたが音色も魅力的です。音色は、丸みがあり太いです。粒が揃いやすく温かみのある音がでます。
レビューしてみましたので、、ご視聴いただければ幸いです。
桜モデルは、竜飾り無しモデルと比べてネックが太いです。良いかどうかは上記で書いたとおりです。このネックの太さと音色はマンドリン独奏向けかなと思いました。マンドリン独奏曲にはコードが出ますからね。
とはいえ合奏にも向いています。マンドリン独奏、合奏のどちらにも使えるマンドリンが田鎖です。
長年、使っていた竜飾り無しモデルですが、調整することにしました。ペグが硬く動きにくい、ブリッジの調整が必要なためです。マンドリンの音色に疑問がでてきたら、自分の技量よりもマンドリンの調整が必要か考えてみましょう。
弦交換の際にわずかにブリッジが動きびびり音がでる・・・よくあります。自分もあります。調整するとマンドリンの音色が蘇るというかアップします。調整は購入時の楽器屋さんや製作家にお願いするのが良いです。自分は田鎖さんに願いしました。
ナポリ型のシンプルな形状
丸みのある太い音色
最後まで、読んでいただきありがとうございます。
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