令和4年度の筆記試験から次年度の問題の傾向を考える記事です。
令和4年度の問題の傾向
語尾を見てみる
令和4年度の問題が後期されていますので、問題を読んでみましょう。問題から次年度の問題の傾向が見えてきますよ。
令和4年度の技術士二次試験が終わり、合否判定前に不合格を予想できる方、来年から受験する方がいます。日本技術士会から令和4年度の問題(試験登録情報にリンクします)が公開されていますので、次年度の問題を考えることが今回の記事です。
まずは語尾を確認します。語尾は「簡潔に記述せよ」「説明せよ」などの出題の方法です。語尾によって解答論文の書き方も変わります。語尾による書き方は過去記事(リンクします)を見ていただければ幸いです。
原子力・放射線部門の必須科目を見ると「示せ」「述べよ」と過去問と同じです。しかし、「複数の解決策を専門技術用語を交えて示せ」「要件・留意点を題意に即して述べよ」と示す述べることが過去問では見られません。
解決策を複数挙げたうえで、その中に専門技術用語を書かなければなりません。さらに、専門技術用語が何を言うのか考えなくてはいけません。
示す、述べよなどの語尾を確認する。
問題内容を確認する
語尾を見たら、問題を確認しましょう。恒久的な問題か時事的な問題に分類できます。ここから、次年度の傾向も見えてきます。
令和4年度の問題内容を見てみます。問題の見方として、恒久的な問題か時事の問題か把握します。恒久的な問題は、令和3年度以前にも似た問題が出ているはずです。時事の問題は旬ですから、次年度は出題されないか、出題方法を変えてくる可能性があります。
必須科目は、時事的な問題が出題される可能性が高いです。原子力・放射線部門は、エネルギー基本計画、可能な限り原発依存度を低減する、エネルギー供給不安、福島第一の汚染水が出題されました。まさに今でも続く旬な話題です。
選択科目は、恒久的な問題が出題される傾向があります。過去問にもありますが、出題方法を変えています。選択科目Ⅱは、その傾向が強いです。令和4年度の問題は、医療従事者の水晶体の被ばく管理、被ばく線量の評価手法など受験者の業務に関連した恒久的な問題と言える出題でした。
2枚の原稿用紙に記載する選択科目Ⅱは、緊急時の被ばく管理が出題されました。私が知る限る過去問に出題されていませんが、放射線防護の恒久的な問題です。
選択科目Ⅲは、恒久的な問題を仮想の状況で出題される問題でした。課題解決型の問題です。受験者が設計責任者の立場で課題を解決していく問題、技術者の立場で評価を行ううえで課題を解決していく問題でした。これは、技術士法の定義から問題を作成しているように見受けられます。
必須科目は時事的な旬な問題が出される。
選択科目は、恒久的な問題が出題される。
時事的な問題か恒久的な問題かチェックする。
次年度の受験対策
恒久的な問題か旬な問題か
問題を確認したら、恒久的な問題か時事問題か分類しましょう。
問題を確認したら恒久的なテーマの問題か時事問題か分類します。どの技術部門もおおよそ必須科目が時事、選択科目が恒久的な問題に分類できます。選択科目Ⅲは時事問題の可能性もありますので注意します。
必須科目は時事、選択科目は恒久的な問題におおよそ分類できる。
恒久的な問題を予想する
恒久的な問題はワード集から予想できます。ワード集をアップデートし予想しやすくしましょう。
恒久的な問題は、ワードを整理していれば既にワード集に書いているはずです。ワードに出題された年度を記載していれば次回に出題されそうなワードが見えてきます。
恒久的な問題からワードを抜き出し、ワード集に追記します。次回から初めて受験する場合は、過去問からワード集を作成します。ワード集を整理すると何度も出題されているワードと出題されていないワードが見えてきます。
出題頻度の高いワードは重要なため、今後も出題される可能性が高いです。出題方法は変えますが・・・
出題時期が2年に1回など明確なことは滅多にないですが、出題頻度の高いワードから勉強すると予想問題が的中しやすくなります。
ワード集をアップデートして、出題されそうなワードを選びましょう。
令和4年度の恒久的な問題から次回に出題されやすいワードを整理する。
時事問題は後回しでも良い
時事問題は受験する技術部門と離れたワードが出てきます。今後どのような時事があるかわかりませんので後回しでも良いです。
時事問題もワードを整理します。今後どのような時事が発生するかわからないため、ワードを整理するだけで十分です。
ワード集の作り方は恒久的な問題と同じです。時事問題は、エネルギー供給不安など幅広く受験する技術部門から外れているワードがでます。ワード集にまとめにくいですが、概要は押さえておきます。
受験勉強の開始時は恒久的な問題を確実に解答できるようにワードを整理すれば十分です。恒久的な問題の対策を優先して勉強しましょう。
時事問題の対策は後回しでも良い。
最後まで、読んでいただきありがとうございます。
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