田鎖マンドリン桜モデルの製作再開はあるのか？

田鎖マンドリン製作所の桜モデルはどんなマンドリンなの？

• 私が愛用しているのは、田鎖マンドリン製作所の「桜モデル」です。桜がボディに散りばめられた美しいマンドリンです。

• 初めてみたのは、マンドリン専門誌でした。表紙に使われ、このマンドリンのデザインはとても良い！　と思いました。当時はエンベルガータイプ１を愛用していました（今でも弾いています）。
• 桜モデルの特徴は、ネック、ボディに桜模様が散りばめられたデザイン、カラーが桜色、丸みのある音色です。

• 桜の名前のとおり、マンドリンに桜の花びらがデザインされています。マンドリンのボディは、様々なデザインがあります。エンベルガータイプ２なら竜飾りで有名です。
• 桜の花びらは上品で良いと思います。ヘッドは桜が咲いています。桜の模様も良いですが、色も良いです。桜色よりも濃い色ですが、木目に近い色具合でマンドリンに合った色です。落ち着いた色合いが好きです。

• ボディの桜です。４弦側に桜の花びらがデザインされています。桜が風に乗って散っていくイメージです。桜の押し出しが強くなく、弱くもなくバランスが良いです。

• デザインだけじゃなく、音色も良いです。マンドリンは金属の弦のため、少なからず金属音がします。仕方ないですが・・・マンドリン奏者はどうやって、金属音を消して馴染みやすい音色を出せないか工夫しています。
• 桜は、丸みのある音色で、そのまま弾いても丸みのある音色で弾くことができます。桜で弾いたマンドリン独奏曲を聴いてください。

• 良いことずくめの桜ですが、現在は「在庫なし」です。
• 桜モデルの仕様ですが、ドイツ松の表面、ボディがメープル、巻弦が後藤ガット社製です。上位機種のタクサリマンドリンX1、エンベルガータイプと共通仕様です。

現在の桜モデル

• この記事を執筆している頃（2024年10月下旬）は、田鎖マンドリン製作所のホームページを見ると「現在、在庫はございません」と表示されます。
• 在庫がないとは製作されていないということです。予備の桜があるかもしれませんが、売り物ではないかもしれません。なぜ、製作されないのか？考えられる原因は？

• 大人気はないにしても良いマンドリンを探す奏者は一定数いますので、時間の経過でそこそこ売れるはずです。エンベルガータイプより人気が落ちても問い合わせがあれば製作すれば良いスタンスでも良いので製作しない状況は考えにくいですね。
• 販売ルートがなくなったことが大きいかもしれません。以前は銀座の山野楽器で取り扱っていました。見本も置いてあり、それなりの数が出ていましたが山野楽器がマンドリンから撤退しました。
• 他の楽器店では名古屋のムジークゾリステンさんが扱っていましたが、現在は閉店です。楽器店から購入することはほぼできず、田鎖マンドリン製作所から直接購入するルートしかありません。自分の桜も直接、問い合わせて買いました。
• 田鎖マンドリン製作所も少数精鋭のため、製作と販売を合わせることは困難かもしれません。ちなみに修繕もあります。リソースに制約があると何かをストップする必要があります。その何かが桜モデルだったかもしれません。タクサリマンドリンX1も在庫ないの状況です。
• 今後、製作再開することはあるのか？

• 製作と販売を分けないと桜モデルの製作再開は難しいと言えます。今後、取り扱い店を名乗りたい楽器屋さんが現れれば良いですが・・・朗報を待ちましょう。デザインも音色も良いマンドリンのため、製作再開されることを願っています。

最後まで、読んでいただきありがとうございます。