マンドリン独奏曲「ハイドンの主題による変奏」を練習しています。演奏技術のレベルアップになりますが、難しい独奏曲です。今回は「ハイドンの主題による変奏」を説明します。
ハイドンの主題による変奏とはどんな曲?

技術士
マンドリン独奏曲の中でも難易度の高い曲と言われる「ハイドンの主題による変奏」です。練習していますが満足なできではないです。
- 「ハイドンの主題による変奏」は、変奏曲です。最初に主題が示され、次に様々な変奏が示されます。一般的な変奏曲は、シンプルな主題、難易度の高い変奏の構成です。
- 「ハイドンの主題による変奏」の主題です。

- デュオ奏法主体の無伴奏です。主題は、メロディを提示する目的のため、シンプルな進行です。「ハイドンの主題による変奏」は変奏曲の基本を守って作曲されています。
- 無伴奏曲は、メロディに伴奏が伴っています。「ハイドンの主題による変奏」は、ほぼ全てに伴奏が伴っています。面倒な伴奏も多いです。

- Variaz(変奏のことです)は、メロディ及び伴奏ともピッキングです。無伴奏曲は、メロディがトレモロ、伴奏がピッキングの演奏パターンが多いですが、Variaz1はピッキングです。メロディよりも伴奏が高音のため、メロディが消えます。このあたりが難易度の高いところです。
- Variaz1は、左手がポイントです。メロディは左手を離さない。伴奏があっさり弾く。場合によってはスキップしても良い。メロディが浮き上がるようにして弾くことができれば演奏スキルがアップします。
- 主題からVariaz1まで弾いた動画です。ご視聴いただければ幸いです。チャンネル登録もお願いします。
- Variaz1を過ぎるとVariaz2です。ここも面倒です。メロディ、伴奏ともトレモロで弾きます。メロディは主題とほぼ同じです。伴奏はスラーです。

- 写真は再掲です。下の行にVariaz2があります。スラーがかかっているため、テヌート気味で弾きます。テヌート気味とは後半にテヌートがあるため、少しテヌートをかけるくらいです。
- テヌートは、音符の長さギリギリまで弾きます。次の音符は、瞬間的に移動する。面倒です(何回言うやら・・・)。
- この変奏はどんどん主題がわからなくなっていきます。次はVariaz3です。

- Variaz3はスタッカートから始まります。テンポはPrestoです。Prestoのスタッカートなんて弾けるものじゃない。左手が忙しいです。

- Variaz3の後半は滑走アルペジオです。変奏曲なら必ずといっていいほど滑走アルペジオがでてきます。滑走アルペジオは、しつこいほど練習すると上達します。コツはリズムを掴むことです。リズムがわかれば滑走アルペジオが上達します。
- 主題でメロディが提示され、変奏で様々なバリエーションに編曲する。伴奏が目立ちやすくメロディが消えやすい構造である。Prestoのスタッカート、滑走アルペジオ、メロディよりも伴奏が高い音に配置と作曲者のこだわりが窺える。
ハイドンの主題による変奏の背景は?

技術士
難易度の高い「ハイドンの主題による変奏」ですが、どんなマンドリン独奏曲でしょうか?
- 「ハイドンの主題による変奏」は、SILVIO RANIERIによって作曲されています。作曲されたというか編曲が適切です。原曲は、オーストリア国歌です。
- オーストリア国歌をマンドリン独奏曲に編曲したのが「ハイドンの主題による変奏」です。メロディだけ弾くと「これがオーストリア国歌なんだ」ということがわかります。
- 「ハイドンの主題による変奏」は、いくつかの楽譜が存在します。市販で購入できるのが、おそらくオザキ譜庫と捺印された版です。

- 「ハイドンの主題による変奏」の楽譜です。手前がオザキ譜庫、奥が楽譜集に収録されている楽譜です。音符の配置が若干違います。オザキ譜庫版は原曲を修正したため、弾くならオザキ譜庫版が良いです。ちなみにマンドリン専門店で300円で買えました。
- A3に収まるため、譜めくり不要です。これは嬉しいです。その分、音符は小さいですが・・・暗譜すれば良いから、気にする必要はないです。
- 購入する場合、ほぼ取り寄せです。キャンセルでもなければマンドリン専門店に置いていないと思います。オザキ譜庫なら専門店経由で取り寄せられますので、問い合わせてみましょう。
- SILVIO RANIERIがオーストリア国歌をマンドリン独奏曲に編曲したのが「ハイドンの主題による変奏」である。複数の版が存在する、オザキ譜庫版が入手可能である。
コメント