この記事は、技術士としての活動の実態を説明します。技術士が少ない部門の活動の実態を知ることで受験する前に今後のキャリアの参考にしていただければ幸いです。
所属する部門の技術士の状況
受験者は少ない
私が所属する部門は、少数の受験者しかいません。残念ですが・・・もっと増えてほしいですね。
私が所属する部門は、原子力・放射線部門です。2018年度の受験で合格し2019年度から技術士を名乗ることができました。
原子力・放射線部門は、他の部門よりも歴史が浅いため、技術士が少ないです。難易度の高い受験制度のためか受験者も少ないです。2021年度の技術士二次試験の受験者数は、受験申し込みが68名で受験者数は55名です。
建設部門の受験者は13000人以上、上下水道部門も約1400人ですので、少数の受験部門と言えます。もっと増えてほしいですが・・・
インセンティブが働かない
インセンティブがあると受験者数が増えると聞きますが、他の国家資格と比べるとインセンティブが働く状況ではないです。
なぜ、受験者が少ないのか・・・いくつか理由があります。
原子力・放射線は、他の部門に負けず劣らずで多くの国家資格があります。難易度の高い国家資格もあります。原子炉主任技術者、核燃料取扱主任者、第一種放射線取扱主任者・・・原子力専門の資格から電気主任技術者、公害防止管理者など関連のある国家資格の取得が求められます。
国家資格が多いと取得する優先順位が働きます。優先順位はインセンティブが働くことです。インセンティブは、合格後の祝金や合格後の優遇措置です。原子炉主任技術者は、最難関のため、祝金は高く所属する事業機関や社内で評価が高くなります。事業機関からみても事業を行ううえで必要な資格ほど合格後の処遇も高く与えます。
事業を行ううえで法令上求められる国家資格なら優遇されやすくなります。インセンティブが働くわけです。一方の技術士ですが、技術士法第2条のとおり計画、研究、設計等のコンサルタントに関する業務ですので、事業機関が不要といえば求められなくなります。法令で事業を行ううえで技術士を配置することは書かれていません。インセンティブが働かないわけです。
コンサルタントは外部に依頼するものだと割り切ると必要性はなくなります。
技術士の受験を考える方、特に少数の受験者しかいない部門の方は、所属する事業機関や社内の技術士の待遇を確認しましょう。
事業機関からみて必要性のある国家資格ほどインセンティブが働く。
コンサルタントは不要、外部から求めるものと考えられたらインセンティブは働かない。
技術士としての活動
実態はほとんどない
合格してから日本技術士会に加入しましたが、活動らしいことはほとんどしていません。
技術士として日頃の活動を説明します。
実態は、活動はほとんどありません。原子力・放射線部会があり、日本技術士会に所属していますが、活動らしいことはしていないです。活動の様子は、月刊の技術士PEや日本技術士会のホームページで確認しています。
活動は否定していませんが、どのように活動して良いのかわからないのが本音です。所属する事業機関でも日本技術士会に加入していても活動していない技術士は多くいます。少数部門は特にその傾向があります。
少数部門は、横のつながりがないためか、ごく一部の技術士で運営されていて、声がかからないと思います。課題だと思いますが・・・
名刺に技術士を書くと名刺交換の際に会話がはずむことはよくあります。相手の方も技術士の場合は特にです。自分から技術士だと名乗れば横のつながりも見えてきそうです。
技術士として活動することはほとんどない。
少数部門の技術士は声がかかりにくい。
今後の活動の見通しはどうか
技術士としての今後の活度はどうか・・・自分を取り巻く環境が変われば活動が増えますが、自分からの活動は限られそうです。
今後も活動が全くないといえばそうではないと思います。今後の活動について説明します。
技術士の更新制度が制定されたら、CPD活動へ参加が必要になります。CPDがきっかけで技術士として活動が増えることはあります。自分の取り巻く環境が変わらない限り技術士の活動が増えないとも言えます。
技術士を取得したことで、事業機関の内部で立場が変わったことは確かです。技術士がきっかけでコンサルタントの立場になることもあります。先駆者がいないため、技術士としての将来を描きにくいですが技術士を活用したコンサルタントはできると考えています。
最後は、まとまりのない話になりましたが、技術士としての活動を計画中です。近い将来に備えて技術、知識を日々研鑽することは必要です。
最後まで、読んでいただきありがとうございます。
自分の取り巻く環境が変われば技術士としての活動が増える。
能動的に動くことが必要である。
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