さまざまなマンドリンのトレモロ練習を説明します。
- 重音でトレモロ練習すると手首が柔らかくなるが他の弦に当たりやすくなる。
- 回転数を落としてトレモロの粒を揃える。
- ピックをゆるゆるに握り、トレモロ練習する。
重音の練習
単音で練習することが多いトレモロ練習ですが、重音で練習すると手首の柔らかさの効果もあります。
トレモロは、単音で練習することが多いと思いますが重音で練習します。重音で練習すると振り幅が広がり、手首が柔らかくなるためです。
マンドリン独奏曲は重音が多くでます。合奏も重音があります。重音の練習のメリット、デメリットをあげます。
(メリット)
- 手首が柔らかくなり、滑らかな音色が弾ける。
(デメリット)
- 振り幅が広がり、他の弦に当たりミストーンがでやすくなる。
重音のトレモロ練習をYouTubeにアップしていますので、ご視聴いただければ幸いです。
- 重音は、どちらかの弦が強かったり、弱かったりしないようにバランスを重視します。
- ピックが寝ないように弦に対し垂直になるように注意します。ただし、ピックが弦を通過する際は、ピックが弦に負けて寝るようにして弾きます。
重音のメリット、デメリット及び注意事項を理解したうえで練習メニューに取り込みましょう。右手だけで取り組めますので、練習しやすいです。
回転数を遅くする
速いトレモロが好きな奏者が多いですが、回転数を落として練習すると粒が揃いますよ。回転数を落としたトレモロも練習しましょう。
次は回転数を遅くして練習します。トレモロのトレンドは、はっきりと決まりませんませんが、速いトレモロが主流な傾向があります。おおまかにですが・・・速いトレモロ、遅いトレモロはどちらにもメリット、デメリットがあります。
- 速いトレモロはメリットがフォルテが出やすいこと、デメリットはトレモロの粒が揃わないこと。
- 遅いトレモロはメリットが粒が揃うこと、デメリットは速い16部音符のパセージとトレモロの識別ができなくなること。
ほぼメリット、デメリットが逆ですね。両方できることが良いですが、トレモロの粒を揃えるには、回転数を落として練習します。トレモロの粒を聞き取れる回転数に調整して練習します。
YouTubeに練習動画をアップしました。ご視聴いただければ幸いです。
練習の注意点をあげます。単に回転数を落として練習することなく、注意点を守って練習します。
- 16部や32部音符ではなくトレモロであること。トレモロとピッキングの識別ができないほど遅くしないようにして練習します。
- 粒を聞き取ること。練習の目的は、粒を揃えることです。
実用的には速いトレモロよりも劣るかもしれませんが、粒を揃った綺麗なトレモロを出すには回転数を落としたトレモロ練習が必須です。練習メニューに加えてみましょう。
隙間を開けてトレモロする練習
強くピックを握ってトレモロする奏者はけっこういますが、発想を変えてゆるゆるでピックを握って弾いてみましょう。音色が変わりますよ。
ピックが落ちないように、しっかりと握ってトレモロします!! 多くの奏者がやっていますが、ピックをゆるゆるに握ってトレモロしましょう。
ゆるゆるに握るトレモロのメリットとデメリットを以下に示します。
(メリット)
- ピックが弦に負けて柔らかい音色がでる。
(デメリット)
- 音量の幅が狭くなる。フォルテが弾きにくい。
親指と人差し指に隙間を作ってトレモロする練習のYouTubeを以下に示します。参考にしていただければ幸いです。
ピックをゆるゆるにして握ると、ピックが落ちるのは? と思うことがあります。意外と落ちません。トレモロを弾き始める際は、柔らかくにぎって、トレモロが始まったら隙間を作るため、ピックが落ちることはありません。
練習や演奏の注意点を以下に示します。
- 右手だけの練習から始めて、慣れたらスケール練習する。
- ピックを軽く握る感覚で練習する。慣れると親指と人差し指に隙間が出来てくる。
- 音量は、ピックの深さでコントロールする。フォルテシモ以上はピックの握りの強さも加える。
- ピアノを弾く場合は、明らかに隙間を作り、メゾピアノ以上はピックをゆるゆるに握ると音量の変化がわかる。
ピックのコントロールが上手くなりますので、隙間を開けて弾くトレモロ練習もしましょう。
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